かっぱの今日のお薦め

週に2〜3日 更新!!!

いしはらかっぱが その日の気分で音楽や映画、本などを紹介していきます。
日記代わりと思ってくれぃ。

今までの各月の分は、それぞれファイルにまとめました。

現在 今日のお薦め は
ブログ「音楽は血液だ」という形で書きついでいます

ご覧になってください

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2007年

2月15日

この4ヶ月ほど、このページの更新は止まっていたのですが、今日を持ってこの「今日のお薦め」は終了です。

最近あまり新しいものを聴いていなくて、いささかネタ切れ気味なのと、相模の風レコード本体の活動を活発化させて来ているので、時間をちょっと別なことに振り分けたい、というのが理由です。

かわりに「音楽は血液だ」というブログを書いています。
これは今までのお薦めをもう少し間口を広く取ったもの、という感じで。
お薦めの曲やアルバムのことも書きますが、音楽全般の、わりと軽い話で。
トップページの目次から「音楽は血液だ」にリンクしていますので、引き続きご愛読のほど、お願いします。週二回くらいのペースで書いていけたらと思っています。

今までありがとうございました。
そしてこれからも、相模の風レコード、いしはらとしひろをよろしくお願いします。


2006年

10月14日(土)

ケブ・モ、というブルーズマン。
今、50代くらいなのだろうか。
2006年の今、ブルーズという音楽スタイルが
どれだけ必要とされ、聴かれているのかはよく分からないが。
オールディーズのブルーズではなく、現在進行形の音楽として、このケブ・モ氏はブルーズしている。

いわゆる、くさいタイプではない。
ジョン・リー・フッカーのような、わけのわからないおどろおどろした「地獄の衝動」を伝えてくれるようなタイプの人ではない。(っつーか、そういうディープな人がそんじょそこらにごろごろしていたら、それはそれで大変だ。メーワクかもしれない)。

ケブ・モは多分、感覚的には「フツーの人」だと思う。
そのフツウの人が普通に人生を過ごしていって感じる「ブルーズ」を歌っていく。
普通に生きていく、のだって十分にヘビーだし、大変なことだって、まま起こる。
この人の音楽を聴いて、情念にぶっ飛ぶ、とかあまりの濃さにうわあ、ということはない。
でも普通に生きることのリアルさ、が音を通して十分に伝わってくる。
ブルーズには珍しいタイプの、さりげない語り口、をもった人なのだ。
ジミー・リードからひょうきんさをマイナスした感じというか。(すげーなこの言い方も。しかも分かりにくいかも)。

初めて聴いたときは、その薄味さ加減が食いたらない感じがしたけれど、何度か聴いたらぴったりなじんできた。おろしたてではなくて、何度か洗濯して、自分の癖となじんだお気に入りのシャツみたいだ。
「レター・トゥ・トレーシー」など、このところ何回も聴いている。
多分こういう感じで合う音楽は、長く聴いていくと思う。
折々で、こういう人の音と出会うから、音楽を聴くのって楽しいんだよな。

10月13日(金)

80年代は、僕にとっては「暗黒のリスナー時代」だった。ほんの数名のミュージシャンを除いてはどれも面白くなく、つまらなかった。

そんな中である意味80年代を代表するような人たちなのだが、今聞いてもエバーグリーンな。
ホール&オーツ。
リアルタイムで聞いていたとき、むちゃくちゃ好き、というわけではなかったけれど、でも、今聞き返しても、よい。かっこいい。

楽曲とサウンドセンスの幸福な一致。かな。
80年代の音作り、は一言で言ってしまうと「過剰」で、意味なくきらびやかなのだが、ホール&オーツの音は80年代的きらきらさを感じさせつつも、抑制が効いている。
大人だ。

そしてまた、ヒットした曲でも、「そこはかとなく変」なのである。
メロディラインや、コード進行などが、あからさまに変なのではなく(あからさまに変な曲は、なかなかヒットしない)よく聴くと「ちょっと変」なのだ。

そんな「素敵な、でも変」の代表選手。
「キッス・オン・マイ・リスト」が今日のお薦めです。

10月12日(木)

ジョアン・ジルベルトの「3月の水」というアルバム。
そしてそのタイトル曲。
1973年の作品だ。

入れ子のような構造の、エッシャーのだまし絵のような不思議な世界。
サイケのように音響的な仕掛けがあるわけではない。
ガットギターとパーカッションとヴォーカルだけ。
なのに、聞いているほうは異界へ連れて行かれてしまう。
さわやかな異形。
蛇が自分の尻尾を飲み込みつつ、前へ進んでいる音楽。
しかも美しい。

音楽をやるものとして、この境地に少しでも近づきたい。

10月11日(水))

マイルズ・デイヴィスとギル・エヴァンスのコラボレーションは、アルバムとして残っているものとしては、全部で4作である。
初期の「クールの誕生」をいれても(といっても二人以外にもアレンジなどにはジョン・ルイスやジェリー・マリガンもかかわっているようだから、やはり、テイストはだいぶ違う)全5作。

その中で、多分一番評価されていない、知名度も低いものをお薦め。
「クワイエット・ナイト」です。
1964年にリリース。
製作途中でマイルズも、ギルも煮詰まって、途中でお蔵にしてしまったのを、本人たちに無断で、しかも別のセッションの曲も勝手に加えて出してしまったという代物なので、本人たちは、怒っている。マイルズなどは「オレの作品じゃない」位のことまで言っている。

でも、いいんです、これが。
一応、当時流行っていた、ボサノヴァ&ジャズなかんじでやろうとしたのだろうけれど、そういう色はさほど濃くない。
マーティン・デニーなどにも通じるような妙な熱帯感、ねっとり感。涼しい感じではないのだ。といっても暑苦しくもない。
う〜ん、微妙だな、この空気感は。
オーケストラ全体のうねり方が、絶妙で、濃厚で、エロだ。

確かに途中で放り出してしまったものだけに、「スケッチ・オブ・スペイン」のような有無を言わさぬ感動とは別物だ。
もうちょっとゆるい。
多分そのゆるさが、、そして二人の持ち味とはちと離れた濃さが、マイルズもギルも気に食わなかったのではないか。
でも40年の時を経て聞くと、このちょっとゆるくも暑い感じがよい。
音による陶酔感、もっと言ってしまえばドラッグなかんじ、かなり漂っています。
音による架空の楽園。
どこにもないのだけれど、、つい手が届きそうな錯覚を与えてくれる。

今でこそその濃厚な味わいがおいしいアルバム。
とろけそうです。
芳醇とはこれだ。



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